お盆も明けて、ほんのり秋を感じる今日この頃。
みなさまお元気ですか?
最近1日講習でお会いする方々が長くサロンを開業されている方や、サロンにお勤めの現役セラピストの方だったり、訪問介護美容をされている方など、みなさんエネルギッシュに頑張られていて、すごいな~✨って感動しています。
ご家族のために学ばれる方もやっぱり多い。
みなさん、素敵です🥰
技術の習得って、はじめは覚えることが大変に思うかもですが、本当の難しさはその後。
実践です。
お客様のお身体を把握し、お客様のお身体に合わせた施術ができるようになったら嬉しい。
圧加減・接客の距離感など、好みを把握できるようになるのも積み重ね。
私は一心不乱に何年もかけて勉強し続けました。
今も全てはわからないかもしれません。
日々勉強です😊
セラピストになりたての頃のことを今思えば、なんてとんちんかんだったんだ。って恥ずかしくも思います。
21年経った今も、こうしてセラピストとして講師として存在できるのは、みなさまのおかげです。
どうしようもなかった開業したての頃のはじめてサロンでは、沢山のお客様に支えて頂きました。
お客様から学ばせて頂くことが数えきれない程多くある。
今日のブログでは、信じて支えてくださった一人のお客様のことを綴ります。
かなり長文なので、休み休みお読みいただけると幸いです😊
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はじめにサクッと当時の状況をお話しします。
サロンは私とスタッフ5人居てくれた小さなサロンでした。
ショッピングセンターの中で何のノウハウもなく開業をして、日々悪戦苦闘する日々で、はじめは基本的に店長でレッスンがあれば講師としてサロンに居て、数ヶ月経った頃からセラピストとしてお客様に入りました。
1年半近くそこで営み、休んだのは3日間と半日。
3日間はショッピングセンター自体のお休みで、あと1日は高熱がでて半休。
よく働きました😊
売上が思うように上がらず、ほんと大変だったのですが…
1人で居る時にどれだけ泣いても
どうにか軌道にのせる。
感覚を研ぎ澄まし、技術力を上げ、知識をつけ、人を助けられる人になる。
心に決めたこの2つを叶えるために、真っ直ぐに取り組みました。
何もかもが初心者マークの頃
ある日ご来店くださった若井さん(仮名)
はじめてお越しくださってからサロンを撤退するまで、少しの期間を除き、毎週ご来店くださり本当にお世話になりました。
ご来店くださるだけでもありがたいのに、若井さんは毎回必ず「休憩の時に食べて😊」っておやつを持ってきてくださって、お帰りの時にはまた必ず私も含め出勤しているスタッフひとり一人に「好きなお茶飲んで😊」って500円くださるんです。
若井さん、お気遣いなくで🙇🏻。とお伝えしても
ここに来るのが楽しみなの😊って。笑顔で言ってくださる。
毎回のご予約は出勤スタッフ全員に施術をさせてくださって、Aさんには整体30分。Bさんにはリフレ30分てご予約をくださる。
私が資格を取得してメニューに掲げた時、長いコースだったので、他のスタッフの施術を受けることができずの日がありました。
その日は帰る時にスタッフ一人一人に、今日はごめんね。次はお願いねってお声をかけてくださって。
若井さんはスタッフみんな、個人個人技術力を上げようとがんばってるのを応援してくれました。
私がリンパドレナージュの資格を取る前になるのですが、ショッピングセンター内でマッサージのイベントを行って、私はハンドマッサージを担当。
2日間で腱鞘炎になったのですが、ハンドマッサージがとても好評だったので、サロンでもメニューに掲げました。
ハンドマッサージ10分
若井さんがお越しの時にお客様にハンドマッサージをしている私の姿を見て、「お!店長にやってもらわなくちゃ!」って早速ご予約をくださって
1回目:10分。メニュー通り。
お帰りになられるときに、「次回20分で!」
メニューにはないんですが、20分できるように学びました。
それから次の週は30分。次の週は40分。と、どんどんリクエスト時間が増えていくんですよね…
最後の週になった次の週は50分。
五十肩だから肩の方からよろしく。とリクエストを頂きました。
リクライニングチェアでハンドマッサージって、30分以上結構やることないんです。
はじめは10分だったので、手の平と指。
20分のリクエストを頂いて、前腕部を入れるようにしました。
30分は手の平・指・前腕部を技術数を増やし、もっと細やかに施術しました。
40分は肘のちょっと上から、関節も施術。
ここで環境の問題が…。
だけど、椅子でできる五十肩へのアプローチを必死に考えました。
そして一週間後の50分のリクエスト当日。
施術をしていると…
「50分できるようになったでしょ?」
「店長は勉強して、必ずできるようにしてくると思ったから😊」
「今は先生になるつもりはないんだろうけど、先の事はわからないじゃない。これでもう大丈夫だね😊」
私に勉強をさせてくださっていたんですよね。
メニューにはないといっても、料金は10分料金の×時間をお支払いくださってまで。
当時の私はセラピストでもなかったですし、マッサージを教える講師になろうと思ったことも微塵もなかったのですが、若井さんのおかげで、技術を作ること、構成すること、症状に合わせて技術を作り施術をすることを、知らず知らずに身につけることができました。
毎週お越しくださった若井さんがお越しにならなかった日がありました。
クローズ時間になった時、出勤スタッフ一同顔を見合わせて、若井さん来なかったね…。
翌週はお昼過ぎからスタッフ誰かが、若井さん今日来るかな?
時間を追うごとに、
若井さん来ないね…
今日も来なかったね…
2週間来ないなんて、絶対なんかあったんだよ!
来なくなられたら、他のお店に行かれているとか、用事があるとかもあるじゃないですか。
だけど私達全員、何かあったって心配でしかなくて、スタッフ1人の「手紙を書こう!」「DMと間違えられないように、絶対すぐに見てもらえるようにハガキにしよう!」
その一声で、一枚のハガキにスタッフ全員で一言メッセージを書き寄せてご自宅に郵送しました。
それから一週間後位だったと思います。
若井さんからお電話があって、交通事故に合われて入院中とのことでした。
「事故で手術してしばらくは動けなくて、身体が痛くて仕方なくて、リハビリが始まっても痛みが治まらずで思うように身体を動かせなくて、さっき屋上に行って、もう人生いいかな…って思ってたの。」
「ちょうどその時に家族がハガキを持ってきて、みんなからのハガキを見て、思い留まった。治してくれる人が居るんだ!早くそこに行けるようにしよう!って元気がでたよ。心配してると思ったから忙しいと思ったんだけど電話しちゃった」
若井さんとお話ししている最中から涙が止まりませんでした。
スタッフが電話のそばに一人一人と集まってきていたのですが、私が泣いているのでみんなの顔も険しくなっていましたが、電話を切って若井さんの状況とお言葉を伝えると、みんなも涙を流していました。
大事に至らなくて本当に良かった。
サロンを開業したい方、サロンをすでに開業されている方だったら、「ここに来て良かった!」って言ってもらえるサロンを目指したり、辛い時によりどころになれるサロンでありたいと思いますよね?
「治してくれる人が居るんだ!」
「そこに行きたい」
若井さんからこのお言葉を聞いた時は、私の理想が実現した瞬間でもありました。
何のノウハウもなく開業した時の私の夢は、同じ志をもつ仲間と「ここに来て良かった!」辛い時に「ここがある」って思って頂けるサロンを創ることでした。
人を助けられる人になるために、無我夢中で頑張っていました。
技術力も知識も全然ない。
あるのは心のみ。
だから若井さんにそう思って頂けて、本当に嬉しかった。
真心は届くんだなって。
お店最終日の時に若井さんに頂いたお言葉があります。
「お店の前を通った時に、店長が笑顔であいさつをしてくれて、何のお店かもわからず入ったの。」
「これからもずっと笑顔でがんばってね!」
講師としてもセラピストとしても、今の私があるのは若井さんのおかげです。
20年以上たった今も若井さんを思い出すと「がんばって!」って笑顔で応援してくれてるように感じる。
笑顔で居よう。
前向きな気持ちにもなれる。
嬉しいのと、ありがたいのと、感謝で涙が止まらなくなる。
このブログが若井さんに届くといいな。
若井さん、言葉では伝えきれないくらい、今も深く感謝しています。
信じて、応援して、支えてくれるお客様が一人でも居てくれるって、本当にありがたい。
まっすぐに頑張っていると、陰で見ていて応援してくれている人が必ず居ます。
志を持ち続けていきたいですね。
心で決めたことは叶う。
私はそう信じています。
自分の気持ちと自分を信じて
がんばってくださいね!
独立開業したての頃の話はnoteで記事にしています⇓
またかなりの長文ですが、気になる方は是非お読みいただけると嬉しいです。
誰かの勇気になったら嬉しいなと思って記事を書きました。
ちなみに今のスクールのインテリアとは随分かけ離れています😆
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長くお読みいただきありがとうございます。
若井さんに多大な感謝を込めて
(*´◡`) .。.:*☆